タイヤがはみ出しても(ハミタイ)、サイド出しマフラーもOKに?車検の改正について

2017.6.28更新

規制緩和 はみ出しタイヤ、横出しマフラーが車検で通るようになりました!

車検_審査_検査_規定_改正_内容
独立行政法人 自動車技術総合機構ホームページより抜粋
こちらが独立行政法人 自動車技術総合機構から発表された改正の内容
改正された内容から私達に直接関係のある“ハミ出しタイヤ”“マフラーの向き”についてお伝えいたします!

10ミリ未満ならタイヤがハミ出しても(ハミタイ)してもOKに

ランクル200_サイドビュー_20インチ_MLJ_ロックスター3_オーバーフェンダー_9ミリ
平成29年6月22日よりタイヤが10ミリ未満ならボディからはみ出してもOKになりました!
今までは小ぶりの物も含めいわゆる“オーバーフェンダー”などを装着しタイヤがはみ出さない様にしてきましたが…
デザインとしてオーバーフェンダーを取り付けるケースももちろん多々あると思いますが究極10ミリ未満であればタイヤがはみ出しても良いという事に!
画像のランクル200は9ミリのオーバーフェンダーを装着する事でタイヤがはみ出さないセッティングとなっていますが、今回の改正でオーバーフェンダーが必要ないという事になります。
この改正にはチョッとビックリいたしました。
いままでカスタムに携わる私たちがタイヤの“ハミ出し”とどれだけ闘って事か…(笑)
ランクルの様なクロカン4WDではスタイリッシュでは
ない、カッコ悪い事は承知でラバーフェンダーやモールを取り付けてカスタムを合法化してきました。
対欧米措置?(輸入車は新車時でややタイヤがハミ出している車種が存在します。)と政治的な理由まで勘ぐってしまいますが…理由はどうであれ“タイヤがはみ出しても良い”なんて日が来るとは夢にも思いませんでした。

今までは『ツライチ』に拘ってきたホイールのマッチング

セマショー_2016_タイヤ_はみ出し_アメリカ_4WD_カスタム_事情
画像:昨年開催されたSEMAショー2016にて撮影した出展車
カスタムの本場アメリカではクロカン4WDのタイヤはハミ出していて当たり前。モチロン規制がないからこそではありますがほとんどのカスタム4WDはタイヤがハミ出しています。
そのハミ出し程度は様々ですがトレッド(左右輪の取り付け位置の幅)が広がることは走行安定性の向上に、オフロードを走る場面では“ボディを守る”と言うメリットにもつながります。
見た目としてもこのスタイルに憧れるのは私だけではないはず…(笑)
ナローボディ_輸出仕様_ホイール_ホワイトレタータイヤ_ツライチ
車検規定の基準がある日本ではタイヤをハミ出させる訳にはいかない為、4WDに限らずホイール、タイヤを交換する際に拘ってきたのがハミ出さないギリギリの『ツライチ』サイズをチョイスする事。
ホイールのサイズ(太さ、オフセット←最近ではインセット)から、タイヤも銘柄でフォルムが違う為ハミ出さないようにミリ単位のマッチングが要求されてきました。
ハミ出しタイヤに関する基準を分かりやすくおさらいしてみましょう。

タイヤの突出禁止規定 概要

今まで下記内容の物は「他の交通の安全を妨げるおそれのあるもの」とされない。と規定されていました。
自動車が直進姿勢をとった場合において、車軸中心を含む鉛直面と車軸中心を通りそれぞれが前方30°及び広報50°に交わる2平面によりはさまれる走行装置の回転部分(タイヤ、ホイール・ステップ、ホイール・キャップ等)が当該部分の直上の車体(フェンダ等)より車輌の外側方向に突出していないもの。
車検_規定_ハミダシ_タイヤ_解説_図
画像で解説いたします。(フリーハンドで着色の為見づらくてスミマセン。)
自動車が直進姿勢…ハンドルが真っすぐの時
車軸中心を含む~前方30°、後方50°~回転部分…オレンジの斜線で着色した部分
直上の車体…黄色の斜線で着色した部分
ハンドルが真っすぐの時にオレンジ部分が黄色部分より外にはみ出してはいけない。
というのが今までの規定でした。
平成29年6月2日より下記改正がありました。
上記規定文に
この場合において、専ら乗用の用に供する自動車(乗車定員10人以上の自動車、二輪自動車、側車付二輪自動車、三輪自動車、カタピラ及びそりを有する軽自動車並びに被牽引自動車を除く。)であって、車軸中心を含む鉛直面と車軸中心を通りそれぞれが前方30°及び後方50°に交わる2平面によりはさまれる範囲の最外側がタイヤとなる部分については、外側方向への突出量が10mm未満の場合には「外側方向に突出していないもの」とみなす。
との追記、改正がありました。
Inspection_Provision_Description_Tire_After_amendment.jpg
簡単にご説明するとピンクの部分『タイヤ』に関しては10mm未満であれば“ハミ出し”と見なさない。
ということです。アルミはハミ出してはいけません!あくまでも『タイヤ』のみですよ。
※重要
ここで注意したいのは今回“ハミ出し”と見なさないとしているのは専ら乗用の用に供する自動車。つまり5ナンバー、3ナンバー登録の乗用車であること。
4ナンバー、1ナンバーの貨物登録車は以前通りの基準が適用となりますのでハミ出してはいけません!誤解のないように!
維持費の観点からランクルを1ナンバー登録する事は多いと思いますが1ナンバー登録のランクルは今まで通りタイヤをハミ出させてはいけません!
ランクルではまずありませんが、ハイエースの様な車種ですと「3ナンバーだけど10人乗り」なんて事もあるので注意が必要です。10人乗り以上は対象外。つまり定員9人までという事です!

横出しマフラーも改正後はOKになりました!

タンドラ_日本向け_国内の規定_適合_下向き_マフラー
マフラーの排気ガスの出口の向きが規定されていましたがこの基準が廃止されました。
国産車では社外で製作しない限りありませんでしたが、一部画像のタンドラのように新車時から排気口が真横を向いている輸入車などを登録する場合は基準に適合させるために排気口の向きを変える措置を行っていました。
USトヨタ_タンドラ_純正マフラー_横向き_出口
排気口の向きの基準が廃止された為、タンドラのマフラーも新車時のまま車検が通る(合法)という事になります。

<今回の車検規定(基準)改正のまとめ>

今回ご紹介した改正内容を簡単に要約するとこうなります。

  • タイヤのみ10mm未満ならハミ出してもOK。(ただし定員10人未満(9人乗りまで)の5ナンバー3ナンバー車のみ)
  • マフラーの出口の向きはどこを向いていてもOK

くれぐれも“ハミ出しタイヤ”や“マフラーの向きを横にすること”を推奨している内容ではありませんので誤解しないでくださいね♪
車検基準改正についてはコチラでも詳しく解説しています。
車検基準改正:はみ出しタイヤ「ハミタイ」&横出しマフラー規制一部緩和!

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参考:独立行政法人 自動車技術総合機構