このことは世界中で認知されている事実、そう言っても過言では無いと思います。
日本国内でも警察車両・道路公団など、特に重装備が必要とされる車両に使われていたり、
アフリカ諸国などのニュース映像でランクルを良く目にする、
そんな所がランクルの人気と信頼を物語っていると思います。
そんなランクルとはいえ、さすがに絶対壊れません、そんなことは言えません。
古くなってくれば、劣化は免れない部分もたくさんあります。
今回はランクル80にで、「エンジンがかからない!!」
そんなトラブルについて書きたいと思います。
ランクル80の場合、そんなに頻繁な事例ではありませんが、
原因と症状を予め知っておくことで焦らず、対応できるのではないでしょうか??
※※今回はランクル80の中でもガソリン車(FZJ80G・FJ80G)についての説明となります※※
“どうかからないか”がトラブル回避のポイント
お車が普段と違う点を探してみます。
セルモーターが回る??
(エンジンを普段かける際に、“チュルチュルチュル”と鳴る部品がセルモーター)
- 普段通りしっかり回る・・・Ⅴへ
- いつもより弱い・・・Ⅰへ
- 回らない・・・Ⅰ&Ⅱ&Ⅲ&Ⅳへ
Ⅰ.バッテリー上がり
【バッテリーが上がってしまう理由】
- 室内球やポジションなどが付きっ放しによる
- しばらくエンジンをかけていなかった為
- バッテリーの劣化・寿命
バッテリーの寿命は3年から5年前後と一般的には言われています。
その判断は難しく、中には10年くらい変えていない方もいらっしゃいます・・・
チェックしてもらって、「交換時期ですよ!」と言われたことのある方も多いと思いますが、
“寿命”を判断することは正確には実はとても難しい事なのです。
普段あまり乗らない方は早めの交換をお勧めします。 - オルタネーター(発電機)の不良
オルタネーターの不良が原因で、前回車を止めたときのバッテリー残量が少なくなっていて、
車を置いておくだけでも少しずつ放電する為、バッテリーが上がってしまった。
オルタネーター(発電機)がダメなときのチェック方法はこちら。
などが挙げられます。
【バッテリーが上がったといっても、バッテリーの残量によって症状は様々】
- 全く残量が無い場合
鍵を回してもうんともすんともいいません。
メーターの警告灯も点かない、ホーンも鳴りません。
→→バッテリーが上がっていることが予想されますが、念のためⅣも確認してください。 - 多少残量が残っている場合 その1
セルモーターが回らないけど、警告灯は点く。
→ホーンの鳴り具合を確認。いつもより音が小さい。
→電圧計(メーター内のガソリンメーターの下)の針が1/4を下回っているようなら、
バッテリーが原因です。(通常は12V(ちょうど真ん中)やや下位なら問題無しです。) - 多少残量が残っている場合 その2
セルモーターの回り方がいつもより弱い。
→電圧計を確認。この症状の場合はバッテリーが原因の事が大半です。
Ⅱ.「P」にちゃんと入っていない
オートマ車の場合、ギアが「P」または「N」でないとエンジンがかからないようになっています。
一見しっかり「P」に入っているように見えても、車が「P」と認識していない場合、
エンジンがかかりません。
再度しっかり「P」に入れてやってみる、
または「N」で試してみて下さい。
特にボディーリフト施工車両はこの症状になりやすいです。
Ⅲ.セルモーターの劣化
セルモーターは『とても大きなモーター』です。劣化による作動不良は突然くることが多く、
トラブルを予見することは難しい部分です。
セルモーターが回らないけど、Ⅰのチェックでバッテリーは問題無さそう。
さらにⅡのチェックでオートマシフトレバーも問題無い。
そんな時はこのセルモーターが原因の場合が多いです。
セルモーターが劣化により作動不良を起こしている場合、
- 何度もやっているとかかる
- しばらく放っておいたらかかる
- バッテリーを繋ぐとかかることもある
- セルモーター自体をたたくとかかる
(長いパイプのようなもので。傘だとちょっと弱いと思います)
上記のように対応してかかる場合があります。
これらはセルモーターの作動不良における初期の症状で、
放ってくと全くかからなくなってしまう恐れがあります。
Ⅳ.バッテリーターミナルの接触不良
バッテリーターミナルとは
バッテリーのプラスとマイナスに配線がとまっています。
ココの部分がバッテリーターミナルです。
バッテリーターミナルの端子が振動等により、緩んでしまっている場合があります。
(特に純正の鉛式端子のままの場合、鉛が削れて閉まりきってない時があります)
少し揺すってみてからエンジンをかけてみて下さい。
↓↓↓
エンジンがかかっても、なるべく早くターミナルの端子を交換しましょう。
P.S.
flexdream では緩みが発生している、または発生の可能性がありそうな端子は、
必ず交換してご納車しています。
Ⅴ.セルモーターが回るけどエンジンがかからない場合
この場合は簡単には原因を特定することは難しいです。
(ランクル80では多い症状ではありません)
念のため『ガソリンの残り具合』を確認してみて下さい。
良くある原因としては
- 燃料ポンプの不具合
- EFIメインリレーの劣化
- 点火系の不具合(セルモーターを回してもタコメーターが動きません)
- エアフロなど吸気系の不具合
燃料ポンプは「いわゆるモーター」の為、
しばらくしたらエンジンがかかったりするケースもあります。
また、燃料ポンプの近くを叩いて衝撃を与えることでエンジンがかかることがあります。
一度かかった場合、いきなりとまってしまうことはほとんどありません。
セルモーターを10秒ほど回して、かからなかったら30秒ほどあけて、
また10秒ほど回して・・・
またしばらくしてからやってみて・・・
ランクル80の場合、こういった症状は多くはありませんが、
数回繰り返してもエンジンがかからないようであればレッカーをする必要があると思います。
flexdream で任意保険ご加入いただいている方は
日本興亜 車の安心サービス 無料レッカー がご利用可能です。
その他でご加入の方も、最近の保険には知らない間にレッカーサービスが付帯されている
事も多いので、念のため確認してみて下さい。
ランクル80は年式を考えたらとてもトラブルの少ない車だと思います。
しっかりメンテナンスさえ行っていけば、そんなに故障を恐れることはないと思います。
しっかり知識と経験が豊富なランクル専門店にお任せください。
それなりに古い機械、という事もありますので、
トラブルは絶対無い、とはさすがに言えないのも正直なところですが、
「知識」と「経験」と「愛情」は他のランクル専門店とは違う。
そう思ってスタッフ一同、日々精進しております。