法改正により「横向き座席(シート)」での新規登録が平成29年7月より出来なくなります。
もうご存知の方もいらっしゃると思いますが、法改正により平成29年7月26日以降「横向きシート」を設置しての乗用車(5ナンバー、3ナンバー)新規登録が出来なくなります。
「どういうことなのか?」解説いたします。
空前のキャンピングカーブーム!
皆さんご自身もですが、周りの方にも海、山、川とアウトドアレジャーが趣味の方が最近特に多いのではないでしょうか?
flexdreamが参加している各アウトドアのイベントも年々規模を拡大しています。
「Pキャン」なる言葉がすっかり定着し車中泊の文化が確立されつつあり、先日開催された「ジャパンキャンピングカーショー2017」は過去最大規模の大盛況ぶり!
今キャンピングカー人気は急上昇しています。
とは言え…
- 大型キャンピングカーに憧れはあるが実際に購入するにはハードルが高い
- ハイエースベースの本格的なキャンピングカーもハイルーフ化など大きくて(立体駐車場に入らない)不便
- クルマは一家に1台!「キャンプ(アウトドア)の為だけの専用車」なんて所有出来ない
- マイカーの使い道は日々の通勤や日常の買い物、子供の送迎がほとんど…
キャンピングカーに興味のある方のほとんどの方はこんな感じではないでしょうか?(もちろん私も同じです(笑))
それでも週末(休日)はレジャーを目一杯満喫したい!車中泊もしたい!
そんなご要望にお応えする為にflexdreamが提案しているのが気軽にフラット空間をお楽しみいただける200系ハイエースをベースにした架装パッケーシ「車中泊も出来る街乗り仕様車!【FD-BOX】シリーズ」です!
エクステリア(外装)には車中泊用に特別な装備を施すわけではありませんので、流行りのエアロスタイルやローダウンなどお好きなカスタムをお楽しみいただけます!←街乗り仕様です!
【FD-BOXシリーズ】は車中泊仕様と言ってもシートがフラットに(平に)なるだけです!(←こんな言い方をすると開発に叱られますが(笑))
決してキッチンやシャワーが付いている訳ではありません。(快適装備のオプションはご用意しています。)
ただし、いかに快適なフラット空間を確保するか!という課題に対してのシート形状、レイアウトに関しては大型キャンピングカーに引けを取っていないと自負しております!
前置きが長くなりましたが、
そのFD-BOXシリーズの中には問題の「横向きシート」をレイアウトしているモデルがあります。
「横向きシート」を配置する理由
画像:FD-BOX4 収納可能な「横向きシート」
複数人が車内で過ごす場面で皆が前方を向いているよりも顔を向き合わせている方が自然で楽しいですよね♪
車内を前後に移動する為の「ウォークスルー」レイアウトも可能になります。
足元(床)スペースの空間を広く確保することも出来ます。(大きな荷物も積めます。)
ハイエースをカスタムする各社さんとも大変工夫されシートをレイアウトしていますが、「横向きシート」は様々な場面で効果的であり採用しているケースがとても多いんです!
「横向きシート」を採用するもう一つの理由があります…
※乗車することは想定していない「横向きシート」が存在します。
分かりやすくズバッと言ってしまいますと「定員10名を確保する為」に設置しているシートがあります。
(長時間はつらいですが、もちろん乗車も可能ですよ。念のため。)
「横向きシート」を配置することでが都合良く広大なフラットスペースを確保出来たと言う本音もあります。(笑)
乗車定員を減らせば減らすほど空間を贅沢に利用できます。
極端な例ですがハイエースの2列目以降を2人乗りにしてしまえばリムジンの様なシートレイアウトで超豪華な車中泊仕様も製作可能ですよね!
また一般のご家庭で10人を一度に乗せて出掛ける場面は極めて稀だと思います。
私達もベース車のハイエース ワゴンGLの定員10名だからと言って10名が車中泊出来るように!とは考えていません。さすがに10名が快適に就寝出来るほどは広くありませんし…。
そうなると補助席を付けてまで無理に定員10名に拘らなくても、7人や8人乗りにしてしまえば良いのでは?と単純な疑問が沸いてきますが…。
乗車定員を10名以下には出来ない(したくない)理由があるんです。
その理由がハイエースをカスタムをする上でとても悩ましい問題なのです。
ハイエース車中泊仕様車で定員10名に拘る理由とは?
普通免許で運転できるクルマの乗車定員は最大10名です。しかし決してそこに固執している訳ではありません。
乗車定員10名(以上)と9名(以下)で国土交通省の定める自動車の保安基準が変わってしまうのです。
定員9名(以下) → 保安基準が厳しくなります。
定員10名(以上) → 保安基準が緩くなります。
衝突安全、ブレーキ制動の基準が定員9名と10名では異なります!
定員を9名以下で登録をするなら厳しい保安基準に適合させなければならないのです。
同じクルマなのにおかしな話ですが…
この話題を掘り下げると物凄く難しい問題にも直面する為この場では割愛します。
(技術的には可能ですが費用がかなり掛かります。)
では3ナンバー乗用車登録ではなく8ナンバー登録のキャンピングカーなら大丈夫では?と思いますが…
そうなんです。8ナンバー登録なら「横向きシート」も「定員の増減」も自由が利きます。しかし…。
キャンピング登録を行う要件の中に「キッチンの常設」があります。日常の使用では不要の装備(むしろ邪魔?)ですよね?また室内高1,600ミリ以上という規定もクリアしなければならず大改造が必要です。
製作に費用を掛け、日常では不要な装備を常設しなければならないなんて現実的ではありません。FD-BOXのキャッチコピーの「車中泊も出来る街乗り仕様」とも合致しません。
ハイエース ワゴンGLを手軽に車中泊を楽しめるライトキャンピングカーとしてカスタムするには定員10名のまま乗用車3ナンバー登録するのが製作コストも抑えられ一番現実的なのです!
そんな背景で製作されているFD-BOXシリーズ(他社 車中泊仕様も同様)ですが、実際に使用する場面でも、登録の都合の上でもメリットが多くある「横向きシート」が平成29年7月22日以降は装着出来なくなるのはとても残念なことです。
メリットが多くある「横向きシート」のタイプをご希望の方は法改正前の7月25日までに登録が完了するよう納車をご計画ください!まだ間に合います!
※平成29年7月25日までに新規登録した「横向きシート」仕様車はその先もそのままお乗りいただけます。
法改正に対応したハイエース車中泊仕様プロトモデル完成済み!
flexdreamではいち早く法改正に対応したプロトモデルを完成させました。
運転席、助手席の直後、2列目シートの前の部分に2人が後ろ向き乗車出来る折り畳み収納タイプのベンチシートを設置。使用しない時はシェルフ(棚)として、ベッドマットの収納スペースとして利用可能です。
※プロトモデルは現在も改良中です。製品化の時は形状が異なる場合もあり得ます。
もちろんフルフラット展開時もご覧の通りです!
フラット面積を最大限確保できるように製作いたしました!
今後FD-BOX各シリーズは順次法改正に対応したシートレイアウトへと移行してまいります。
flexdream 車中泊も出来る街乗り仕様車「FD-BOX」シリーズのご紹介はコチラから♪